「相続が発生したのに、株の名義変更や評価がわからない…」そんな戸惑いは自然です。相続税の申告期限は原則10か月、上場株は基準日の時価で評価、非上場株は方法が複雑になりがちです。必要書類も戸籍一式や遺産分割協議書、印鑑証明など、多くて抜け漏れが心配になります。
本ガイドは、相続発生から申告までの流れを3分で俯瞰でき、証券会社での手続きや発行会社での名義書換、未受領配当・単元未満株・外国株まで幅広くカバーします。上場と非上場の評価の違い、売却時の税金、分け方の選び方も時系列で整理しました。
実務でつまずきやすい「どこへ連絡するか」「何をいつまでに揃えるか」を、取得先と日数の目安つきで具体化。今日やるべき3点(口座と銘柄の把握/相続人の確定/必要書類の収集開始)から始めれば、手続きは着実に進みます。まずはチェックリストで現状を見える化し、一歩ずつ不安を解消していきましょう。
株相続の全体像が丸わかり!3分でつかむはじめてガイド
相続発生から10か月までの流れでわかるやるべきこと
相続が発生したら最初にやるのは事実関係の整理です。死亡の確認後、相続人を戸籍で確定し、遺産の範囲に株式口座や上場株式・非上場株式、未受領配当金が含まれるかを確認します。遺言書があれば開封手続きの上で内容に沿い、なければ相続人全員で遺産分割協議を行い、結果を遺産分割協議書にまとめます。証券会社へ相続手続きを申し出て名義変更を進め、株主名簿管理人が関与するケースも早めに把握します。相続税は原則10か月以内に申告・納付が必要で、評価額は上場株式なら課税時期の株価を基準に、非上場株は評価方法が複雑です。必要に応じ株を売却して現金化し納税資金を確保する選択もあります。手続きは並行可能ですが、期限のある相続税申告を軸に逆算し、名義変更や確定申告の要否、配当の扱いまで一つずつ進めるのが安全です。
- 死亡の確認から、相続人の確定・遺産分割協議・名義変更・相続税申告までを時系列で見える化
すぐ確認したい株相続の連絡先やポイント
株の把握はスピードが命です。まず証券会社の口座番号、銘柄、保有株数、未受領配当、単元未満株の有無を洗い出します。取引報告書や残高報告書、メール明細、銀行口座の入出金履歴から手がかりを集め、証券会社の相続窓口に連絡して必要書類と手続きの流れを一次確認しましょう。上場株式は証券会社経由で名義変更しますが、発行会社が指定する株主名簿管理人(信託銀行など)とやり取りする場合もあります。未上場株は会社の発行会社や株主名簿担当者に直接連絡が必要になることが多く、議決権や配当の扱いに留意します。複数口座や特定口座・一般口座が混在しているケースもあるため、一覧化して抜け漏れを防ぐことが大切です。相続税や確定申告の要否を判断する前提として、まず保有状況の全体像を正確に把握してください。
- 証券会社の口座・銘柄・保有株数・未受領配当・単元未満株など確認方法と連絡先を解説
株相続で必ず用意したい必要書類リスト
株の名義変更や相続税申告には、誰が、どこで、何を用意するかを明確にすることが近道です。相続人全員の戸籍謄本で続柄を証明し、被相続人の出生から死亡までの戸籍で相続関係を確定します。遺言書がない場合は全員署名押印の遺産分割協議書を作成し、各人の印鑑証明書を添えます。証券会社によっては相続手続き専用の依頼書や委任状が必要で、本人確認書類と合わせて提出します。期限があるため取得先と日数の目安を把握し、並行して集めるのが効率的です。非上場株では会社側が指定する追加資料が求められることがあります。税務面では上場株式の評価額資料や残高証明、配当計算書なども後から役立つため、早い段階で一式保管しておくと申告や確定申告の判断が円滑になります。
- 戸籍謄本や住民票・遺産分割協議書・印鑑証明・委任状など取得先や日数の目安も具体的に紹介
| 書類名 | 主な取得先 | 目安日数 | 用途の要点 |
|---|---|---|---|
| 戸籍謄本一式 | 本籍地の市区町村 | 1~7日 | 相続人の確定に必須 |
| 印鑑証明書 | 各相続人の市区町村 | 即日~数日 | 協議書の実印証明 |
| 遺産分割協議書 | 相続人作成 | 内容確定後 | 名義変更の根拠 |
| 住民票の除票/写し | 市区町村 | 即日~数日 | 住所・死亡の確認 |
| 証券会社所定書類 | 各証券会社 | 取り寄せ後 | 名義変更・払戻手続き |
少しでも早く動くほど、名義変更や相続税の手続きが滞りなく進みます。必要書類は不足しがちなので、チェックリスト化して順番に揃えましょう。
上場株式と非上場株式で変わる評価方法と相続税のポイントを徹底比較
上場株式の評価額を簡単計算!やり方と流れをわかりやすく
上場株式は相続発生日の「時価」を用いて評価します。一般に用いられるのは、相続発生日の終値、相続発生日の属する月の毎日の終値の平均、前月平均、前々月平均のうち最も低い価格です。株価は証券会社の口座画面や取引所公表の終値で確認し、銘柄ごとに1株あたり評価額に保有株数を掛けて評価額を算出します。評価額の合計は相続財産に加算され、基礎控除後に相続税が検討されます。株相続では名義変更の手続きと相続税の申告期限が並行するため、価格の確定と必要書類の収集を同時進行で進めるのが効率的です。価格が急変しやすい資産だからこそ、評価方法の選択肢を比較して最も低い価格を拾えるかが重要です。相続税の検討前に評価書式を整え、相続税評価額の裏付け資料を残しましょう。
相続税の計算例を自分で作るコツ
自分で概算を作るコツは、①1株あたり評価額の選定、②保有株数の確定、③相続人ごとの取得割合の仮置き、④基礎控除と税率表の適用を順に行うことです。まず評価額は終値や平均額から最も低い価格を選び、保有株数を口座明細で確認します。次に遺産総額に他の相続財産や債務、葬式費用を反映し、課税価格を算出します。基礎控除は「3,000万円+法定相続人の数×600万円」を差し引き、残額を法定相続分で按分した金額に累進税率を当てます。配偶者の軽減や未成年者控除などの特例の有無も忘れず点検しましょう。最後に株相続の名義変更や売却予定がある場合は、譲渡所得課税や配当金の帰属時期も合わせて確認すると、税額の見通しが立てやすくなります。
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ポイント
- 最も低い評価方法を選ぶと相続税が抑えやすい
- 遺産総額に負債や葬式費用を反映して課税価格を下げ漏れしない
非上場株式の評価で失敗しない注意点とは
非上場株式は市場価格がないため、会社規模や収益性、純資産額を基にした評価方法を使います。一般的に、資産価額と利益水準を加味する方式や、類似業種比準方式などが選択され、会社の実態により評価方法の選定が変わります。必要資料は決算書、勘定科目内訳書、株主名簿、定款、事業概況、直近の資本異動などで、少なくとも数期分を揃えると精度が上がります。オーナー企業の株式は評価で相続税が大きく左右されるため、早期に専門家へ評価額の検討を依頼し、配当方針や役員報酬の水準、含み損益の状況を整理しておくとスムーズです。相続発生後は名義変更の前に遺産分割の方向性を固めると、議決権や配当金の帰属で揉めにくくなります。金融機関や証券会社と連携し、必要書類とスケジュールを一気通貫で管理しましょう。
| 項目 | 上場株式の評価 | 非上場株式の評価 |
|---|---|---|
| 根拠価格 | 終値や月平均などから最も低い価格 | 会社規模や収益・純資産に基づく方式 |
| 必要資料 | 株価終値、保有株数、口座明細 | 決算書一式、株主名簿、定款、事業概況 |
| 難易度 | 低い(価格取得が容易) | 高い(方式選定と資料精査が必要) |
| 影響度 | 中(価格変動の影響) | 高(評価設計で税額が大きく変動) |
短期間で全体像を掴むには上の比較を起点に、早めの資料収集と手続き計画を立てるのが有効です。
株相続の名義変更と証券会社での手続きをマスターする方法
証券会社での手続きフローと必要書類を完全ナビ
株相続が発生したら、まずは故人の証券口座の有無と保有銘柄を確認します。口座がわかったら、各証券会社の相続窓口へ連絡し、相続手続きキットの取り寄せを行います。一般的な流れは次のとおりです。相続人代表の指定、必要書類の収集、遺産分割の確定、名義変更または換価(売却)の申請という順序です。必要書類はケースで異なりますが、戸籍一式、遺言書または遺産分割協議書、相続人の本人確認書類と印鑑証明、被相続人の除籍謄本などが基本になります。上場株式は証券会社経由で手続きし、未上場株式は発行会社や株主名簿管理人で進めます。株相続手続きは申告期限と連動します。相続税の検討が必要な場合、評価額の把握と相続税申告(10か月以内)を見据えて段取りを組むことが重要です。
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ポイント
- 代表相続人を先に決めると手続きが早まります
- 証券会社ごとの指定フォームや記載方法に注意が必要です
- 換価分割を選ぶなら売却タイミングの税金も確認しましょう
補足として、NISAや特定口座の配当金受取方法の違いが引き継ぎ時に影響します。事前に窓口で確認するとスムーズです。
名義変更の期限にご注意!放置リスクと影響を徹底解説
名義変更に明確な法律上の一律期限はありませんが、放置は確実に不利益を生みます。まず、故人名義の口座は凍結対象となり、新規の売買や口座移管が制限されます。配当金は一時的に未払配当として留保され、受領には相続人側の請求手続きが必要です。時間が経つほど、追加書類(最新の戸籍収集や住所変更証明)が求められやすくなり、相続人の死亡や転居で手続きが複雑化します。さらに、相続税が発生する水準なら申告期限は10か月で、名義変更が遅れると評価額の確認や現金化が間に合わず、納付資金の確保が難しくなることがあります。未上場株式では、株主名簿が更新されないまま放置すると議決権行使や配当受領で不都合が継続し、将来の売却や事業承継にも支障が出ます。期限は早めを前提に、相続開始後すぐ着手しましょう。
| 影響領域 | 放置時の主なリスク | 実務への波及 |
|---|---|---|
| 取引制限 | 売買・移管不可 | 相場変動への対応不能 |
| 配当金 | 受取に別途請求要 | 手続き工数・遅延 |
| 相続税 | 申告・納付遅延 | 加算税・納付資金不足 |
| 未上場株式 | 名簿未更新 | 議決権・承継に支障 |
補足として、株相続名義変更の遅延は相続人間の合意形成を難しくし、余計な対立の火種になりやすい点にも注意が必要です。
発行会社での名義書換が必要な場合の手続きガイド
証券会社口座にない株式や、いわゆるタンス株は、発行会社の株主名簿管理人で名義書換を行います。多くは信託銀行が担当しており、所定の名義書換請求書と戸籍一式、相続関係説明図、遺言書または遺産分割協議書、印鑑証明を提出します。株券が残っている場合は原券の提出が必要です。名簿管理人に連絡して必要書類を確認し、郵送または窓口で受け付けます。未上場株式は評価額の確定が難しいため、相続税を見据えた時価評価の手順を早めに把握してください。書換完了後に売却や譲渡を行う場合、会社の譲渡制限や承認手続きがあるかを確認します。手順は次の順で進めると失敗が減ります。
- 名簿管理人の特定と提出書類の取り寄せ
- 戸籍・協議書・印鑑証明などの収集
- 名義書換の申請と受付完了の確認
- 必要に応じて株式の売却や相続人名義での保管へ移行
補足として、旧名義のまま保管すると配当金や通知書の送付先が更新されず、重要情報を受け取れないおそれがあります。
株相続の分け方を徹底比較!あなたに最適なパターンはどれ?
現物分割のメリットデメリットをわかりやすく整理
株式をそのまま各相続人に配分する現物分割は、銘柄や株数を等分または比率で割り振る方法です。メリットは、手数料や売却税負担が原則発生しないこと、議決権や配当金をそれぞれが直接受け取れることにあります。一方でデメリットも明確です。相続後は各人が独立して保有するため、株価の変動リスクを均等に負えない場合があり、短期での価格差が不公平感を生みやすいです。また、発行会社や証券会社で名義変更の手続きが複数回必要になり、手続き負担が増えやすい点も見逃せません。家族構成や投資経験によっては管理が難しくなるため、未成年や投資未経験が多いなら配当金の扱いと管理体制を決めてから配分するのが安全です。遺産分割協議書に銘柄・株数・権利確定日の配当帰属を明記し、相続税の評価額を共有したうえで納得感を揃えることが、後日のトラブル回避に有効です。
代償分割で気になる資金と税務を総まとめ
代償分割は、株式を特定の相続人がまとめて取得し、他の相続人へ代償金を支払って公平を図る方法です。評価の基準は相続税評価額で、上場株式なら原則として相続発生日の終値や一定の平均額を用い、非上場株式は評価方法が複雑になります。ポイントは、代償金の金額と支払時期を遺産分割協議書に明確化し、贈与にみなされない書面整備を徹底することです。資金手当ては、預貯金の取り崩し、生命保険金の活用、受取配当金や一部売却による原資確保など複数案を比較します。税務面では、代償金は受け取る側に原則として所得税課税は生じませんが、相続税評価の妥当性や支払原資の出所が不明確だと贈与の疑いが残るため注意が必要です。株相続の名義変更と代償金決済の順序を整理し、決済証憑・振込記録・協議書の原本をすべて保管しておくと、後日の説明がスムーズです。支払い分割にする場合は期限・利息・担保の有無を明記して、履行リスクを抑えましょう。
換価分割の実務と売却時に気をつけたいポイント
換価分割は、相続した株式をいったん売却して現金で按分する方法です。誰がいつ売るか、どの価格帯で執行するかを事前合意し、証券会社の相続手続き完了後に売却します。売却益は譲渡所得の対象で、取得費は被相続人の取得価額や手数料を引き継ぐのが原則です。評価額と売却価格が乖離すると受け取る現金が相続税評価と一致しないため、価格変動の合意ルールを明確化しましょう。実務は以下の手順が安心です。
- 相続人全員で売却方針を決定(対象銘柄・数量・下限価格)
- 証券会社で相続口座の開設と名義変更を完了
- 執行日と執行方法(成行・指値)を確定
- 売却後、譲渡損益・手数料を控除した純額を計算
- 現金を分配し、清算書と分配比率を保管
売却が長引くと相場変動で公平性が崩れやすいため、執行期日と分配ルールの事前設定が肝心です。
| 分け方 | 主なメリット | 主なデメリット |
|---|---|---|
| 現物分割 | 手数料や売却税負担が原則不要、議決権と配当を直接享受 | 株価変動の偏り、名義変更の手続きが煩雑 |
| 代償分割 | 株式を集約して経営や管理を一元化、合意形成が容易 | 資金手当てが必要、評価と書面不備で贈与疑義 |
| 換価分割 | 現金化で公平感を得やすい、相続後の管理負担を解消 | 譲渡所得の課税、相場次第で受取額が変動 |
売却を選ぶなら、相続税の納付資金の確保と譲渡課税の両立を意識し、執行コストとスピードを具体化してから進めると迷いません。
相続した株式を売却する際の税金やベストなタイミングを完全ガイド
売却益にかかる税金のしくみを丸ごと解説
相続で引き継いだ株式を売却すると、原則として売却益は譲渡所得として課税されます。課税方式は上場株式であれば申告分離課税が基本で、約20%強の税率が適用されます。特定口座(源泉徴収あり)なら売却時に税金が自動で差し引かれ、確定申告が不要になるケースが多いのが特徴です。一般口座や源泉徴収なしの場合は、年間の損益通算や繰越控除を行うために申告が必要になります。配当金は配当所得で取り扱いが異なるため、譲渡益と配当の課税区分を混同しないことが重要です。株相続手続きの完了後に名義変更したうえで売却するのが原則で、申告方法の選択を誤ると税負担や手間が増える点に注意してください。
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特定口座(源泉あり)は原則申告不要で手間が少ない
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損益通算と繰越控除は確定申告を行うことで活用できる
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配当と譲渡は別区分、最適な申告方法の検討が必要
取得費と取得日の正しい扱い方BOOK
相続で引き継いだ株式の取得費と取得日は、被相続人の取得時点と取得費をそのまま引き継ぐのが基本です。したがって売却益の計算では、被相続人が実際に購入した金額や手数料を根拠にします。相続税の申告をしている場合、一定の要件で取得費加算が利用でき、相続税の一部を取得費に上乗せできることがあります。これは後の売却益を圧縮する効果があるため、相続税の負担が大きかった人ほど有利になりやすい制度です。整理のコツは、取引報告書、交付明細、名義変更後の残高報告を時系列で保管することです。記録が見つからないときは、証券会社や発行会社に書類の再発行を依頼して実額を確認しましょう。推定で処理すると誤りが生じやすく、余計な税負担につながります。
| 確認項目 | 基本ルール | 実務ポイント |
|---|---|---|
| 取得日 | 被相続人の取得日 | 取引報告書で特定、なければ証券会社へ照会 |
| 取得費 | 被相続人の取得費 | 手数料込みで計算、証憑の保管が重要 |
| 取得費加算 | 要件を満たす相続税額を加算可 | 相続税申告書の控えで計算根拠を確認 |
売却タイミングの落とし穴と避けたい失敗例
売却のベストタイミングは価格だけでなく、名義変更の完了時期や申告期限もセットで判断することが鍵です。遺産分割協議が未了の段階での売却は、権利関係の紛争につながるおそれがあるため避けましょう。相場の急変局面では焦って成行売りを重ねるより、必要書類の確認と約定・受渡日の把握を先に行うと誤りが減ります。上場株式は年末に利益確定と損出しの調整がしやすい一方、受渡日のずれで年度をまたぐと通算計画が崩れます。株相続名義変更の遅れは配当金や議決権の扱いにも影響し、後からの精算コストが増えがちです。証券会社の口座種別変更や他社への移管にも日数がかかるため、売却までのリードタイムを見込むのが安全です。
- 名義変更を完了し、相続人全員の合意を整える
- 取得費・取得日の裏付け資料を確保してから売却計画を立てる
- 申告期限と受渡日をカレンダーで管理し損益通算を最適化する
見落としがちな株相続の注意点とリアルな対策をケースで学ぶ
タンス株の名義変更に困ったときの完全ロードマップ
自宅で保管していた古い株券や株主名簿のみが手掛かりの「タンス株」は、まず現物の有無と発行会社の現存可否を確認します。ポイントは証券保管振替機構(ほふり)・発行会社・株主名簿管理人の順で照会し、現行の管理ルートにたどり着くことです。上場株式は証券会社を通じて口座振替に移すのが基本で、非上場は株主名簿管理人への相続手続きが入口になります。名義変更には相続人の確定資料(戸籍類)と遺産分割協議書が必須です。株相続の初動で情報が分断しやすいので、以下の観点を押さえると迷いにくくなります。
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発行会社の現状(存続・合併・上場廃止)を最初に確認する
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株主名簿管理人(信託銀行など)の窓口を特定する
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証券会社ルートが必要か、会社ルートが正しいかを見極める
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株相続名義変更の期限目安(手続き完了までの期間)を把握する
上の整理で連絡先と書類要件が明確になり、滞留や差戻しを避けやすくなります。
未受領配当金の賢い受け取り方と必要書類
相続発生前に発生した配当金や支払通知が残っている場合は、相続人全員の合意に基づき代表者が請求できます。受け取り先は多くが株主名簿管理人または証券会社で、必要書類は次のとおりです。期限は原則支払開始日から一定期間で、経過後は再発行請求の扱いになります。株相続では配当の扱いが分かれやすく、誰が受け取れるかとどこへ請求するかを先に固めるとスムーズです。
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| 受取権者 | 相続人(遺産分割が未了なら共有のため代表で請求) |
| 請求先 | 株主名簿管理人または取扱証券会社 |
| 主な書類 | 相続人代表者の本人確認、被相続人の戸籍一式、遺産分割協議書または同意書、口座情報 |
| 税務の取扱い | 配当は所得区分を確認し、確定申告の要否を検討 |
受領後の税務処理で迷ったら、配当の課税方式(申告不要・総合・申告分離)を比較し、相続税との関係も含めて有利不利を点検してください。
外国株や単元未満株の相続手続きをスムーズに進めるコツ
外国株と単元未満株は、取扱証券会社の条件と追加書類の確認が手続き効率を左右します。外国株は現地カストディの関与により書類のサイン証明や翻訳が求められることがあり、処理期間が国内株より長くなりがちです。単元未満株は名義変更後の買取請求や売却手数料の取り扱いが証券会社ごとに異なります。株相続での遅延やコスト増を防ぐため、次の流れで詰めてください。
- 取扱可否の事前確認(銘柄・市場・保管形態を証券会社に提示)
- 必要書類の確定(戸籍・遺産分割協議書・在外要件の証明や翻訳)
- 手数料と為替コスト(外国株の配当や売却代金の受領口座も確認)
- 名義変更後の方針(現金化、保有継続、換価分割のいずれかを合意)
- 確定申告の要否(売却益や配当の取り扱い、株相続税との関係を整理)
上記を事前に固めれば、名義変更から現金化までの時間と費用を抑えやすくなります。
株相続で迷わない!専門家への相談サインと費用の目安カレンダー
いますぐ専門家に相談すべき!こんなサインに注目
株相続は、相続人の確定や証券口座の確認だけでなく、評価額の算出や申告、名義変更まで連動するため、早期判断が重要です。次のサインが一つでも当てはまれば、早めの相談が安全です。まず非上場株式が含まれる場合、評価方法が複雑で相続税評価額の誤りが生じやすく、税額や申告の妥当性に影響します。次に必要書類が不足している、遺言書の内容が曖昧、または遺産分割が難航している兆しがあると、名義変更が止まり配当金や議決権の取り扱いで混乱します。さらに申告期限や名義変更の期限が迫る、証券会社の相続対応が遅い、口座や銘柄が分散しているといった状況もリスクです。トラブルを未然に防ぐため、評価・手続き・税務の総点検を専門家へ一括で依頼すると、手戻りを減らせます。
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非上場株式の評価が読めない
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必要書類の収集が進まない
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遺産分割協議で株式の扱いが対立
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申告期限が近い、または証券会社手続きが停滞
依頼範囲ごとの費用の相場と期間のつかみ方
依頼範囲は「申告のみ」「手続き代行」「争点整理」で分けると全体像が見えます。相続税の申告だけなら、上場株式中心で書類が整っていれば比較的短期で完了しやすい一方、手続き代行は証券会社への相続手続きや名義変更、評価額の算出、配当金の取り扱い確認まで含めるため、日数と費用が増えます。争点整理は遺産分割での株式の評価・按分や換価分割の検討を支援するもので、時間もコストも幅が出ます。判断軸は、銘柄数、非上場株式の有無、書類の整備状況、相続人間の合意度合いの四点です。早い段階で要件定義を固めるほど総コストは下がる傾向があり、着手前の見積りで範囲と納期を固定化すると安心です。以下の目安を参考に、無理なく進めましょう。
| 依頼範囲 | 主な内容 | 費用の目安 | 期間の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 申告だけ | 評価額計算と相続税申告書作成 | 内容の難易度に応じて変動 | 1~3カ月 | 上場株式中心、書類が揃う |
| 手続き代行 | 証券会社相続手続き・名義変更一式 | 範囲に応じて加算 | 1.5~4カ月 | 口座が複数、時間確保が難しい |
| 争点整理 | 分割方針検討・換価分割支援 | 事案の複雑さで変動 | 2~6カ月 | 合意形成が難しい、非上場株式あり |
上記は進行のイメージづくりに役立ちます。実際の費用と期間は、評価対象や証券会社の処理状況、相続人の合意形成で変わります。
- 対象資産の棚卸を先に済ませる
- 期限(申告・手続)から逆算して計画化する
- 依頼範囲を固定し見積りを比較する
- 非上場株式の有無で優先度を切り替える
株相続の気になる質問を一気に解消!みんなのQ&A集
株相続の名義変更はどこで何から始めるとスムーズ?
株式の名義変更は、上場株式なら原則として口座があった証券会社へ相続手続きを申し込みます。まずは被相続人の口座の有無と銘柄、保有数、評価額を確認し、相続人の確定と遺言書の有無をチェックします。証券会社が分かれば相続センターに連絡し、必要書類と手続きフォームを取り寄せます。株券がない電子化後の銘柄は証券会社、株主名簿の管理が信託銀行等で行われる場合は発行会社の株主名簿管理人の案内に従います。口座不明や複数社またがりなら、取引履歴や郵便物、配当金計算書を手がかりに洗い出してください。手続きの要は戸籍一式と遺産分割協議書で、内容が整えば処理は加速します。
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判断の目安
- 証券会社が判明:証券会社で相続手続き
- 証券会社不明・単元未満株や名簿直結:株主名簿管理人へ確認
(補足)未成成年相続人や海外在住者がいる場合は、追加書類や翻訳が求められることがあります。
株相続で相続税がかからないケースを知っておこう
相続税は課税価格の合計が基礎控除以下なら発生しません。基礎控除は「3000万円+法定相続人×600万円」で、上場株式の評価は原則相続発生日の終値や一定の平均額を基準に算出します。非上場株は評価方法が異なり、会社規模や利益水準で評価額が変わります。税額シミュレーション時は、債務・葬式費用の控除、配偶者の税額軽減などの特例も加味してください。配当金や売却益の扱いは、発生日や受領者で所得税の課税関係が分かれるため整理が必要です。相続税がかからない主なパターンは、資産総額が基礎控除内、または配偶者が多く取得して軽減内に収まるケースです。期限は相続開始から10か月以内の申告・納付で、遅延は加算税の対象になります。
| 判断項目 | 上場株式の目安 | 非上場株式の要点 |
|---|---|---|
| 評価基準 | 終値や一定平均で評価 | 会社規模・純資産・利益で評価 |
| 税額がかからない例 | 合計が基礎控除以下 | 家族構成と他資産次第で変動 |
| 申告の要否 | 控除内でも配偶者特例等の適用確認 | 評価に時間がかかるため早めの確認 |
(補足)相続税が不要でも準確定申告や名義変更は別途必要になる場合があります。期限と必要書類を先にそろえると滞りなく進みます。

